轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
えいぞうのし
栄蔵の死
宮本 百合子
「宮本百合子全集 第二十九巻」新日本出版社、1981(昭和56)年12月25日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 38,295 字 · 77 页
暖い部屋で、ポツポツ、ポツポツ針を運んで居るお節を見て、村から村へ使歩きをして居る爺の松の助がちょくちょく立ちよって、親切に慰めるつもりで、伝えふるした様な、評判だの噂さだのを話す事があった。
隣村のかなりの百姓で、甚さんと云う家がある。そこの息子に、去年嫁をもらった。
評判の美人で、男の気には大層入って居たけれ共、病的に「やきもち」のひどい姑が、二人で一部屋に居させないほどにして居た。
そうすると、先達ってうちから身重になったところが、それを種にして嫁を出してやろうと謀んで、自分の娘とぐるになって、息子あてに、中傷の手紙を無名で出した。
「お前の嫁は、作男ととんでもない事をしてその種を宿して居る。
お前のほんとの子だと思うと大した間違いだ。
おっつけられないうちに、どうとかしたらよかろう。
姑は、それをつきつけては嫁をいびった。
息子は、信じなかったけれ共、あんまりせめられ様がひどいので、取りのぼせて、自分で猿轡をはめて、姑の床のすぐ目の前で、夜中に喉をついて仕舞った。翌朝、姑が目を覚ました時、血だらけの眼をむいてにらんで居た。
松の助は、古い講談をする様にお節に話した中には、こんな事もあった。