轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

きりゅうつうしん

桐生通信

坂口 安吾

「読売新聞 第二七七五五号~第二八〇二五号」1954(昭和29)年3月11日~12月6日

N3 · 进阶 · 新字新假名 · 16,394 字 · 33 页

青空文庫

桐生の警察の交通整理ぐらい根気がよくてコマメなところはめったにない。人は右、車は左、これを破るとかならずお巡りさんに注意されるから、東京からくる人はかならずこれをやられて、

「桐生の町を歩くのはユダンができねえや」

とシャッポをぬぐ例になっている。これほど交通整理に熱狂的な執念をもっている桐生警察もギオン祭には歯が立たないのである。それも仕方がない。祭の期間中、メーンストリートは道路でなくて会場だからだ。昼は行列とミコシのねり歩く会場であるし、夜は芝居や音楽や踊の会場だ。自動車はおろか自転車も通れない。

おのおのの屋台でやるカブキ芝居は日没から夜明けまでつづく。道路の上は見物席で、めいめいのゴザとザブトンで昼から席を占領した人々でギッシリつまってしまう。私が夜明けに行ってみたら、役者よりも見物人の方が疲れきっていた。

今年のお祭衣装は一万三千円だったそうだ。織物はお手の物だから生地も柄もソツがない。今年のはチリメンのおそろいだそうで、朝昼晩と装束を変える例になっている。このおそろいをきているかぎり、お祭中はどこで飲んでも芸者をあげても金を払う必要はない。