轻松读懂日语经典作品
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ふくろうのめ
梟の眼
大倉 燁子
「キング 一三巻三号」1937(昭和12)年3月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 11,354 字 · 23 页
ダイヤの指輪は、この婦人のものだったのか。
「オホホホホホ。そんなに吃驚しないだッていいわ。貴女は何もご存じない。否え、何の罪もおありにならないんですのよ。あのダイヤは私が盗んで、ちょっと奥様のポケットを拝借したんですわ。私達仲間ではよくやることですが、――素人の方のをお借りしたのは、私、始めてです。どうぞ、返して下さいね」
陽子は呆気に取られていたが、この女は三越の店員でも何でもなく、女掏摸だったのかと思うと、いくらか安心した。盗んだ人が分れば、もう自分に嫌疑がかかるはずもない。三越から何とか云ッて来たら、この婦人のことを話してやればいいんだ。
彼女は指輪を返して、ホッとした。
薄墨色の女は嬉しそうに、それを掌の上にのせて見惚れていたが、
「奥様、私なんかの手並に驚いていらッしゃるようじゃ駄目ですわ。明晩の舞踏会に無論ご出席なさるんでしょうが、あの観光団の中には世界的なスリの名人がいるんだそうですよ。非常な美人で、誰が見ても高貴な婦人としか思われないんですッて、――何しろ世界中のスリ仲間から、女王のように崇められているんですから、素晴しいじゃありませんか。