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しょくぶつき
植物記
牧野 富太郎
在线阅读牧野 富太郎《植物記(しょくぶつき)》,假名注音日语阅读。JLPT N2,点词查义。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 165,848 字 · 327 页
珍説クソツバキ
気の清む野辺に吾れは呼吸せむ
珍説クソツバキ
矢田挿雲氏の著された書物に『江戸から東京へ』と題するものがある。その第一巻の第二九頁に、
「……、是では暑くて不可ませんと明治初年に津田仙が大久保内務卿に勧めて樗櫪の才と云って支那では貶してゐる樗一名臭椿の樹を平河門附近の濠端に植えたら一本々々枯れて今は内務省裏に二三本残存してゐる。是が明治年間に於ける街路樹の魁である。云々」
と書いてあるのが見らるる。
右の文を見るとその事実は間違わない(しかし内務省裏は蓋し大蔵省裏の間違ならん。私は同処にこの樹木の在った事を記憶しているが今日は既にその樹は無い)ようだが、しかしその樗とその一名なる臭椿とはその字面は正しいけれどそのフリガナはとても滑稽でそれがオドケ話ならば別に尤むべきものでもないが史実上の問題としてであって見れば実はこんな間違ったフリガナをして貰うては大いにコマル訳である。
上の様に当時学農社(東京麻布本村町にあった)の津田仙氏が同氏主幹の『農業雑誌』で大いに提燈を持ったこの樗は当時は神樹と呼んでいた。この神樹の名は欧洲人が本樹を呼んでいる Tree of Heaven を義訳したものである。