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しょくぶつき
植物記
牧野 富太郎
在线阅读牧野 富太郎《植物記(しょくぶつき)》,假名注音日语阅读。JLPT N2,点词查义。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 165,848 字 · 327 页
満洲国皇室の御紋章と蘭
ここに至っては文字ある学者先生でも事実を知り居ることについてその多くは、文盲なるハス掘り奴に及ばぬのであります。
〔補〕以上叙する事実は今から三十三年前の明治四十二年〔一九〇九〕に世に公にしたもので、この様に蓮についての種々な事柄をほとんど残りなく詳かに知っていた世人は当時まだ世間には無ったのである。そして右の文章によってそれが始めて明瞭になった点が多い。今その一例を挙ぐれば蓮の花は彼の多肉な蓮根から出て咲いているという謬想を打破してこれを是正した類である。
満洲国皇室の御紋章と蘭
昭和十年〔一九三五〕四月八日発行の『東京朝日新聞』紙上に「聞くもゆかしき御紋章の由来、御晩餐会で皇帝が御説明」との見出しで、満洲国皇室の御紋章に関する記事が出ていた。それに拠ると、この御紋章は彼の「二人同心、其利断金、同心之言、其臭如蘭」の古語に基いて選ばれたとの事であると拝察した。
ところが、世間の誰れもが、この古語に在る蘭を今日いう蘭科(Orchidaceae)植物中の、いわゆる「蘭」だと早合点して、皇帝の御旅情を御慰め奉るに、寒蘭だの、一茎九華だの、素心蘭だの、金稜辺だの、駿河蘭だの、春蘭だのの Cymbidium-Orchids 類の盆栽を御清覧に供したと、これもまた、当時の新聞紙が報道していた。