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ぼこうふっこう
母校復興
佐々木 邦
「現代」大日本雄辯會講談社、1926(大正15)年10月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 6,891 字 · 15 页
「成程、それもあるだろうね」
「欧洲大戦以来軍人の評判の悪くなったこと甚しいものです。短剣なんか釣って歩くと、人がジロ/\見るようで、肩身の狭い思いがします」
「そんなことがあるものか」
「いゝや、大勢は争えませんよ。それで皆途中は背広で行って、役所へ着いてから軍服に着替えるような始末です」
「それはいかん。そんな意気地のないことじゃ駄目だ。苟くも軍人たるものが、プル/\、軍服を愧じて何うする? プル/\」
と校長は鼻を鳴らした。それは昔からの癖だ。音がするばかりでなく小鼻が動く。皆は馬という綽名がついていたことを思い出して、
「ハッハヽヽ」
と覚えず笑い出したが、妙に懐かしみを感じた。
「早速御説諭を戴きましたな」
と少佐は頭を掻いていた。
「王供君、銀行は忙しいかい?」
「朝の九時から午後の三時まで忙しいです」
とこれは当り前のことだ。
「成程」
とそれを感心している校長も校長である。
「学校も盛んになりましたな?」
と話がトンチンカンだ。
「君達の時分は精々三百人だったが、この頃は八百人ある」
「運動場が狭くなったようですね?」
「あんなバラックを建て増したからさ」