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ぼこうふっこう
母校復興
佐々木 邦
「現代」大日本雄辯會講談社、1926(大正15)年10月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 6,891 字 · 15 页
「先生方は随分お変りになったでしょうね?」
「変ったり死んだり、兎に角二十何年だからね。君達の知っているのは早川君ぐらいのものだろう」
「早川先生には酷い目に会いましたよ」
とこの時会社員が一人歩み寄った。
「今でも生徒はピリ/\している」
「あの先生にかゝると成績の悪いものは溜まりません。『さあ、出来るものは此方へ来てストーブの側へ坐れ。出来ない奴は窓のところだ。空気が悪いから開けろ/\』と斯うですよ。僕なんか数学の時間は始終寒ざらしでした」
「そんなだったかね。この頃は年を取ったから穏かになった。今日も見える筈だから、大いに昔の恨みを言うさ。プル/\」
と老校長は再び鼻を鳴らして立ち上った。
「僕は早川さんに突き飛ばされたことがあるよ。しかしあれは先生が無理だ」
と寺島判事も早川先生には宿怨を持っていた。
「何うしたんだい?」
「僕が当ったから、『おい、ノートを寄越せ』と言って、吉田君に貸して置いたのを取ると、『他のを見る奴があるか?』って突如後ろから突き飛ばしたんだよ。『僕のノートです』と説明すると、『然うか。それは俺が悪かった。それじゃ俺を今の通りに突き飛ばせ』