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ぼこうふっこう
母校復興
佐々木 邦
「現代」大日本雄辯會講談社、1926(大正15)年10月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 6,891 字 · 15 页
「先生は一向お変りになりませんな」
と営業課長はツク/″\と旧師を打目戍った。世上の人間が皆こんな風だったら百貨店は立行くまいと考えたのかも知れない。
「何だか急にお世辞を言うぜ」
「いや、本当にお若いですよ」
と他のものも調子を合せた。
「それは然うと君達は今日何うして招集されたのか知っているかい?」
「いや、一向」
「実社会の人も案外迂遠だね」
「何かあるんですか?」
「いや、御馳走があるんだよ。校長さん、ソロ/\始めましょうか? 支度はもう出来ています」
と早川さんは性急だ。
次いで一同は隣りの教室へ案内された。四角に並べてある机に師弟二十余名着席すると、喜楽亭という最寄の西洋料理屋が出張していて、洋食の皿が廻る。汚れた壁や凸凹した机に調和しない御馳走だ。
「諸君、形式は一切略して寛ろいで下さい。校長と教頭を間に挾んで置いたから、話しながらやり給え」
と早川さんは同窓会幹事として主人側を代表した。卒業生は頼まれるまでもなく、
「同窓会も同級丈け斯ういう風に集まることは稀だね」
「好い思いつきさ。これで約半分かな」
「いや、総勢四十七人だったぜ。義士の数と同じだったから覚えている」