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じんだいしのけんきゅうほう

津田左右吉歴史論集

津田 左右吉

津田左右吉『津田左右吉歴史論集』。同一底本的分册已合并为一书。收入:神代史の研究法、陳言套語、東洋文化、東洋思想、東洋史、流れ行く歴史の動力、日本上代史の研究に関する二、三の傾向について、日本精神について、日本に於ける支那学の使命、日本歴史の研究に於ける科学的態度、日本歴史の特性、歴史の矛盾性。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 117,964 字 · 229 页

青空文庫

、明かであろう。また『古事記』を民衆の間に伝承せられて来た叙事詩と解し得られるかどうかに至っては、その詞章が吟誦せらるべく何らかの律格を具えたもの、一定の方式によって伝承せらるべきようにつづられたものであるか、全体の組み立てや叙述の体裁が叙事詩としてふさわしいものであるか、またそこに民族的英雄がはたらいているか、民衆の精神や感情が現われているか、叙述の態度が詩人的であるか、などの諸点を十分に考えてかからねばなるまい。あるいは『古事記』の全体が叙事詩でないにしても『古事記』の材料として叙事詩が採られているのではなかろうかという疑問も起ろうが、それにしても上記の問題の討究が必要である。なお『古事記』の物語には宗教的感情の稀薄であることをも、注意しなければならぬ。神代の物語とても宗教的に信仰せられている神のはたらきが、殆ど語られていないし、いわゆる人代の部分においても人間の葛藤に神の関与する説話がない。神功皇后の物語において神の威力は示されているが、神みずから戦闘に際してはたらくのではない。これらもまた行為を叙する叙事詩としてふさわしいことであるかどうか、考うべき問題であろう。