轻松读懂日语经典作品
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りゅうせんスパイ
流線間諜
海野 十三
「つはもの」1934(昭和9)年~1935(昭和10)年頃
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 34,982 字 · 70 页
その成分というのは――」
怪しき図譜
「さあ、早く云わぬか。――そのマッチの成分というのは何だったと云うのだ!」
と、首領「右足のない梟」はせきこむように詰問した。
「極秘のマッチの成分なら、君がたの方がよく知っているじゃないか」
と、帆村は肝腎のところで相手の激しい詰問に対し、軽く肩すかしを喰わせた。
「嘲弄する気かネ。では已むを得ん。さあ天帝に祈りをあげろ」
「あッ、ちょっと待て!」
「待てというのか。じゃ素直に云え」
「云う、といったのではない、それよりも――君のために忠告して置きたいことがあるからだ」と帆村は騒ぐ気色もなく「僕を殺すのは自由だが、すると例のマッチがわが官憲の手に渡り、添えてある僕の意見書によって綿密な分析が行われ、結局君たちの計画が大頓挫をするが承知かネ」
「マッチが日本官憲の手に渡るというのか。そんな莫迦なことがあってたまるか。残りのマッチ函は『赤毛のゴリラ』の働きで取りかえしてあることは知っているではないか」
「そうでない。川村秋子の胃液に交っているのを分析すれば分る」
「そんな事なら心配いらない。胃酸に逢えば化学変化を起して分らなくなる。