轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
りゅうせんスパイ
流線間諜
海野 十三
「つはもの」1934(昭和9)年~1935(昭和10)年頃
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 34,982 字 · 70 页
「どうだね。だんだんと変ってくる海峡の有様が分るかね」
と牧山大佐は沈黙を破って云った。
「ああ、分るです。これはボゴビ町とラザレフ岬との間に大きな堰堤を作っているんじゃありませんか」
「その通りだ。海峡の水を止めてしまおうというのだ。その規模の大きなことは、いまだかつて聞いたことはない。昔エジプトで、スフィンクスやピラミッドを作ったのが人間のやった土木工事で一番大きなものだったが、そのレコードはこのボゴビ町とラザレフ岬とを連ねる堰堤工事で破ってしまったわけだ。もっとも現代の科学力をもってすれば、こんなことなんかピラミッドの工事よりもやさしいのかも知れない」
「大佐どの。なぜこんなところを埋めるのでしょう。軍事上どんな役に立つのです」
「さあそれは……」と牧山大佐は腕組をして「海水の干満によって水準の変るのを利用し、高い方から海水を低い方に流して、水力発電するためだといっている。しかしそれが問題じゃ。君が持って来た密書を見るまでは水力発電説も相当有力だと思っていたがいまはそうじゃない。そいつは全然思い違いだった」
といって大佐は感慨深そうに左右に頭を振った。