轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
ばくやくのはなかご
爆薬の花籠
海野 十三
「少女倶楽部」1940(昭和15)年6月~1941(昭和16)年6月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 101,908 字 · 204 页
「まあ、それは、なぜでございましょう。こうして伺っていますと、なにか房枝さんの身の上に」
「いえ、奥様」と、房枝は、おしかぶせるようにいって、
「なんでもないのでございます。ただ、どこでも、こういうところはよくないところでございますの」
「わかりました、房枝さん。もうわたくしは、なんにも申さないで失礼いたしますわ。どうぞ、早くおなおりになるよう、わたくしは、毎日毎日お祈りしていますわ」
道子夫人は、ふかい思いをのこして楽屋を立ち出でた。
夫人の姿が見えなくなると、房枝は、さすがにたまりかね、ふとんをかたく抱いて、わっとこえを立てて泣きだした。しばらくは、団長がいっても、スミ枝がいっても、よせつけなかった。
道子夫人は、房枝の情のこもった草履の片っ方を抱いて、家路についたが、家にもどると、そのまま電話のところへいって、廻転盤をまわした。
「ああ、帆村先生の事務所でいらっしゃいますか。こちらは、彦田の家内でございますが」
夫人はどうしたわけか、いそいで帆村探偵を呼出した。
「ああ、帆村先生でいらっしゃいますか.あのう、じつは折入って至急おねがいいたしたいことがございますの。