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しろいくも
白い雲
小川 未明
「お話の木」1937(昭和12)年7月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 7,755 字 · 16 页
金は、紫色をしているだろう。ちか、ちか光る黄銅鉱と、それに、方解石が、いちばん多い。方解石は、たくさんあるよ。」
それでなくてさえ、みんなは、なにか珍しい、愉快なことはないかと思っていた矢先ですから、それをきくと、飛び立つばかりにうれしかったのです。西山を往来に待たしておいて、かばんを家へ投げ込むと、すぐに、敏ちゃんも、武ちゃんも、義ちゃんも、駆け出してきました。その姿を見つけると、
「私たちも、つれていってね。」
原っぱに遊んでいた、かつ子さんと、よし子さんが、みんなの後を追ってきました。彼らは、電車道を横切って、緑の樹がたくさん目に入る、静かな、せみの鳴き声のする、涼しい道を急いだのであります。
西山は、一同を野中の河普請場へ案内しました。工事はなかなかの大仕掛けでした。河水をふさいで、工夫たちは、河底をさらっていました。細いレールが、岸に添って、長く、長くつづいています。その行方は光った草の葉の中に没していました。工事場の付近には、石の破片や、小砂利や、材木などが積んでありました。また、ほかの工夫たちは、重い鉄槌で、材木を川の中へ打ち込んでいます。