轻松读懂日语经典作品
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がらすどのうち
硝子戸の中
夏目漱石把自己关在玻璃门后养病,外界只剩单调风景,却总有不速之客闯进来,讲些意想不到的故事。跟着他一起观察这些闲散又生动的瞬间吧。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 52,702 字 · 105 页
家のものはこう云って私の顔を見た。私は黙っていた。しかし腹の中では彼を貰い受けた当時の事さえ思い起された。届書を出す時、種類という下へ混血児と書いたり、色という字の下へ赤斑と書いた滑稽も微かに胸に浮んだ。
彼がいなくなって約一週間も経ったと思う頃、一二丁隔ったある人の家から下女が使に来た。その人の庭にある池の中に犬の死骸が浮いているから引き上げて頸輪を改ためて見ると、私の家の名前が彫りつけてあったので、知らせに来たというのである。下女は「こちらで埋めておきましょうか」と尋ねた。私はすぐ車夫をやって彼を引き取らせた。
私は下女をわざわざ寄こしてくれた宅がどこにあるか知らなかった。ただ私の小供の時分から覚えている古い寺の傍だろうとばかり考えていた。それは山鹿素行の墓のある寺で、山門の手前に、旧幕時代の記念のように、古い榎が一本立っているのが、私の書斎の北の縁から数多の屋根を越してよく見えた。
車夫は筵の中にヘクトーの死骸を包んで帰って来た。私はわざとそれに近づかなかった。白木の小さい墓標を買って来さして、それへ「秋風の聞えぬ土に埋めてやりぬ」という一句を書いた。