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かていしゅうかんのおしえをろんず

福沢諭吉家族論集

福沢 諭吉

福沢諭吉『福沢諭吉家族論集』。同一底本的分册已合并为一书。收入:家庭習慣の教えを論ず、日本男子論、教育の事。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 33,942 字 · 66 页

青空文庫

日本男子論

明治十八年夏の頃、『時事新報』に「日本婦人論」と題して、婦人の身は男子と同等たるべし、夫婦家に居て、男子のみ独り快楽を専らにし独り威張るべきにあらず云々の旨を記して、数日の社説に掲げ、また十九年五月の『時事新報』「男女交際論」には、男女両性の間は肉交のみにあらず、別に情交の大切なるものあれば、両性の交際自由自在なるべき道理を陳べたるに、世上に反対論も少なくして鄙見の行われたるは、記者の喜ぶ所なれども、右の「婦人論」なり、また「交際論」なり、いずれも婦人の方を本にして論を立てたるものにして、今の婦人の有様を憐れみ、何とかして少しにてもその地位の高まるようにと思う一片の婆心より筆を下したるが故に、その筆法は常に婦人の気を引き立つるの勢いを催して、男子の方に筆の鋒の向かわざりしは些と不都合にして、これを譬えば、ここに高きものと低きものと二様ありて、いずれも程好き中を得ざるゆえ、これを矯め直さんとして、ひたすらその低きものを助け、いかようにもしてこれを高くせんとて、ただ一方に苦心するのみにして、他の一方の高きに過ぐるものを低くせんとするの手段に力を尽さざりしものの如し。