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はなをうめる
花をうめる
「哈爾賓日日新聞」1939(昭和14)年10月15日~10月31日
N3 · 进阶 · 新字新假名 · 3,555 字 · 7 页
まるで花園に星のふったように。そしてまた私はツルがすきだった。
遊びにはおのずから遊びの終わるときがくるものだが、最後にツルと林太郎とふたりで花をかくし私がひとりおにになった。「よし」といわれて私はさがしにいったが、いくらさがしてもみあたらない。「もっと向こうよ、もっと向こうよ」とツルがいうままにそのあたりをなでまわるがどうしてもみあたらない。林太郎はにやにや笑って常夜燈にもたれてみている。林太郎はただツルの花をうずめるのをみていただけに相違ない。「お茶わかしたよ」ととうとう私はかぶとをぬいだ。すれば、ツルの方で意外のところから花のありかを指摘してみせるのが当然なのだがツルはそうしなかった。「そいじゃ明日さがしな」といった。
私は残念でたまらなかったのでまた地びたをはいまわったがついにみつからなかった。でその日は家に帰った。たびたび常夜燈の下の広くもない地びたを眼にうかべた。そのどこかに、ツルがつくったところのこの世のものならぬ美しさをひめた花のパノラマがあることを思った。その花や南京玉の有様が手にとるように閉じた眼にみえた。
朝起きるとすぐ私は常夜燈の下へいってみた。