轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

はえおとこ

蠅男

海野 十三

「講談雑誌」1937(昭和12)年1月号~10月号

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 118,129 字 · 237 页

青空文庫

誰が殺されるか。それが貴様に分れば、いよいよ本当に手を引く気になるだろう」

「一体これから殺されるのは誰なんです」

「莫迦! そんなことは殺される人間だけが知ってりゃいいんだ」

「ええッ。――」

「そうだ、帆村君に一言いいたいという女がいるんだ。電話を代るからちょっと待っとれ」

「な、なんですって。女の方から用があるというんですか――」

帆村はあまりの意外に、強く聞きかえした。そのとき電話口に、蠅男に代って一人の女が現われた。

「ねえ、帆村さん」

「貴女は誰です。名前をいって下さい」

「名前なんか、どうでもいいわ。けさからあたしたちをつけたりしてさ。早く宝塚から……」

とまで女がいったとき、帆村は向うの電話器のそばで、突然蠅男の叫ぶ声を耳にした。

「――し、失敗ったッ。オイお竜、警官の自動車だッ」

「えッ、――」

ガラガラと、ひどい雑音が聞えてきた。怪しき女は受話器をその場に抛りだしたものらしい。なんだか戸が閉まるらしく、バタンバタンという音が聞えた。それに続いて、ドドドドッという激しい銃声が遠くに聞えた。

「あ、機関銃だ!」

帆村は愕然として叫んだ。

醒めたる麗人