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「ふんしょじだい」のしゅつげん
論理とその実践――組織論から図書館像へ――
中井 正一
中井正一『論理とその実践――組織論から図書館像へ――』。同一底本的分册已合并为一书。收入:「焚書時代」の出現、生まれ変った赤坂離宮、国立国会図書館について、知識と政治との遊離、地方文化運動報告、図書館法楽屋話、図書館法の成立、野に山にかかる虹の橋、民族の血管、「良書普及運動」に寄せて、機構への挑戦、巨像を彫るもの、国立国会図書館、集団文化と読書、実践について、組織としての図書館へ、地方の青年についての報告、聴衆0の講演会、図書館法ついに通過せり、図書館法と出版界、歴史の流れの中の図書館。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 57,021 字 · 120 页
今世界の問題が米、ソ、の二国のもつ力のバランスによって、大きな影響をうけつつあることも、考え方によれば、一歩先んじて集団的生き方に民族を鍛えあげた民族が、世界の注目を浴びることとなったともいえるのである。早い話が、原子爆弾にしても、米国ではトルーマン声明によれば、十万人の人間がただ一つの集団的研究機関となって、極秘裡に研究していたのである。原子爆弾が一つの勝因ではあったであろうが、考えてみれば、勝利の決定的要素は、この十万人の研究組織をつくることのできたアメリカの国家機構の壮大なる運営才能であったというべきであろう。
湯川、坂田、武谷の三人共著『真理の場に立ちて』(毎日新聞社)を読んでみると、原子爆弾の研究を軍部から昭和十九年依嘱されて、その見当をつけて研究の最中の武谷氏を、警視庁は思想上の僅かの疑いで検挙したのである。そして皮肉にも、取調べの最後の日、主任検事は、広島の原爆の講義を被告から聞くために検事団を召集して、黒板を前にこれを学ばねばならぬというような醜態を演じていたのである。陸軍と海軍がばらばらであり、軍部と内務省がばらばらであり、研究者と研究者がばらばらなのである。