轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
あかひげしんりょうたん
赤ひげ診療譚
山本 周五郎
03 むじな長屋
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 26,416 字 · 53 页
その大部分が貧困のため町医にはかかれないのだから、泣きつかれれば治療してやらないわけにはいかない。しぜん一人ふえ二人ふえして、いつか元どおりになってしまった。
「そうして、新出さんが医長になってからまもなく、黙許というかたちで、半ば公然と治療できるようになった」と半太夫は云った、「ところが、いまになっていきなりまた停止されたうえに、養生所ぜんたいの経費を三分の一も削るというのだ」
「それは、――」と登が反問した、「それにはなにかわけがあるのか」
「将軍家に御慶事があって、諸入用が嵩むからという理由らしい」
「御慶事だって」
「なんでも御寵愛の局が姫を産んだので、将軍家はひじょうによろこばれ、それを祝うためにいろいろな催しがあるそうだ、はっきりとは云わなかったが、与力はくちうらでそう匂わせていた、それで新出さんは怒った」
将軍家に慶事があったのなら、罪人を放ち金穀を施与するのが当然ではないか、去定はそう云いたかったのだ。怒った理由はその点であるが、そんなことを云える立場でもなし、云えば上を謗ることになる。
「経費削減のことは承知しました、と新出さんは云われた、しかし、かよい療治を停止することはできません」