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あかつちへくるこどもたち
赤土へくる子供たち
小川 未明
「せうがく三年生」1939(昭和14)年6~12月
N3 · 进阶 · 新字新假名 · 16,075 字 · 33 页
」と、武夫がいいました。
「ああ、それにきまっているさ。だが、なんで、べいをしていけないんだろうね。」と、善吉は、まどの外のかきの木を見上げていました。秋になってから、日の光が、夏よりもかえって強いようです。一つ、一つ、さすように葉の上にかがやいていました。
「かきがなっているね、武ちゃん、これはしぶいのだろう。」
「あまいのかもしれない。ここから、あの枝へは、うつれないかね。」
「とびつけば、とどくけど、落ちたらたいへんだ。」
二人は、二階のまどから、かきの木を見ながらいろいろ考えつづけていました。そして、早く家へかえって、あそびたいなと思ったのです。それだけでなく、お母さんや、お姉さんが、しんぱいしていられるだろうと思うと、こうしていることが、くるしかったのです。
「先生、早くこないかな。」
「忘れたんだろう。かえろうか、武ちゃん。」
このとき、ろうかを歩いてくる、くつ音がしたのでした。二人は、急におぎょうぎをよくしていました。
先生は、教壇のいすにこしを下ろして、
「こっちへおいで。」と、善吉と武夫の二人は前へ呼ばれました。
「きのうは、家へかえってから、なにをしてあそんでいたね。