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あかつちへくるこどもたち
赤土へくる子供たち
小川 未明
「せうがく三年生」1939(昭和14)年6~12月
N3 · 进阶 · 新字新假名 · 16,075 字 · 33 页
「どうしたんだろう、こないよ。」
「お家へかえったんじゃないか?」
とつぜん、のぞいていた信一が、
「きた、きた、ジョンが、きちがいのようになって、さがしているよ。」
「こっちへこない。」
「足あとをさがしているから。」
「まりは、どうした?」
「くわえている。」
「かわいそうだから、出てやろうか。」と、善吉がいいました。
しかし、まもなくジョンは、小舎のところまでやってきました。そして、まりを下へおいてさも悲しげに、鳴き出しました。
「ジョン。」と、このとき、三人は、先をあらそって、物置からとび出しました。
「ふだに番地が書いてあるから、これからつれていってやろう。」と、信一は、ジョンの頭をなでました。
庭に、梅もどきの実が赤くなって、その下に、さざんかの咲いている家がありました。そこが、ジョンのお家でした。
三人は、げんかんに立つと、ジョンが尾をふって、ワン、ワンと喜んで鳴きだしました。しょうじ戸をあけて出てきた、おばさんは、犬と子供がいるので、見てびっくりしました。三人が、まよい子になった、ジョンをつれてきたことを話すと、
「まあ、まあ、それは、ありがとうございます。