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じてん

辞典

戸坂 潤

「経済学大辞典 第四巻」岩波書店、1931(昭和6)年10月、「経済学大辞典 第五巻」岩波書店、1932(昭和7)年1月、「経済学大辞典 追補」岩波書店、1936(昭和11)年10月、「教育学辞典 第一巻」岩波書店、1936(昭和11)年5月、「教育学辞典 第二巻」岩波書店、1937(昭和12)年2月、「現代哲学辞典」日本評論社、1936(昭和11)年9月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 96,131 字 · 186 页

青空文庫

自然科学で取り扱うような自然は之を説明すると云うことは出来ても之を理解すると云うことは出来ない。自然は因果的に説明され構成され得る。之に反して生はただ記述され分析され得るのみである。理解とは生の理解の外ではない。併し、生を理解し得るためには初めから生の内に生きているのでなければならない。生は生の外から理解されようがない(外から理解されれば夫は精神的な生ではなくて自然となって了う)。それ故理解とは「生を生それ自身から理解する」ことに外ならぬ。併し生とは何か。まず第一に「夫を生きること」(体験)でなければならない。そして而も体験とは意識現象に通じるものである外はない。凡そ現実的存在は吾々の意識を通路としてのみ生として生きてあることが出来又体験されることが出来るからである(現象性の命題)。併し、かかる意識(又はその意味に屡々用いられる処の理性)は単なる意識ではなくて歴史的意識(歴史的理性)でなければならない。何故なら現実的存在が歴史的なのであったから。で体験としての生は、その意味に於ける意識は、決して個人の主観の範囲内にのみ閉じ込められて終るものではない。