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じてん
辞典
戸坂 潤
「経済学大辞典 第四巻」岩波書店、1931(昭和6)年10月、「経済学大辞典 第五巻」岩波書店、1932(昭和7)年1月、「経済学大辞典 追補」岩波書店、1936(昭和11)年10月、「教育学辞典 第一巻」岩波書店、1936(昭和11)年5月、「教育学辞典 第二巻」岩波書店、1937(昭和12)年2月、「現代哲学辞典」日本評論社、1936(昭和11)年9月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 96,131 字 · 186 页
之は後にライエル(C. Lyell)を経てダーウィン(C. Darwin)の進化理論となり生物界に於ける自然弁証法の礎石を築いたものである。併し所謂自然弁証法は之とは独立に発達した。カントの引力と斥力との対立の観念やシェリング(Schelling)の自然哲学の分極の理論に基いて、ヘーゲル(Hegel)の自然哲学が組織されたが、之は自然が弁証法(但し概念の弁証法)によって貫かれていることを主張するものであった。かくて自然弁証法は、ドイツに於ける自然哲学のテーマとして発達した。デューリング(E. D※(ダイエレシス付きU小文字)hring)は一応唯物論の立場から、「自然的弁証法」という自然哲学を試みた。
今日の自然弁証法はエンゲルス(F. Engels)に基く。之は明らかにデューリングの業績と関係があるが、エンゲルスに固有な特色は、この自然弁証法が完全に唯物論のものであって、観念論乃至形而上学のものでなく、従って自然の真の弁証法だという処に存する。もはや之は自然哲学ではなくて、却って自然の自然科学的研究に於ける個々の問題(テーマの立て方、概念の構成法、概念の使用法、理論の立て方、其他)に就いて、その統一的な解決指針を見出すことを目的とする。