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のわき

野分

夏目 漱石

一个直言不讳的文学老师,在乡村中学碰了一鼻子灰。理想撞上现实的台风,他还能像野分一样坚持自我吗?

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 93,508 字 · 189 页

青空文庫

聴衆は道也の勢と最後の一句の奇警なのに気を奪われて黙っている。独り高柳君がたまらなかったと見えて大きな声を出して喝采した。

「商人が金を儲けるために金を使うのは専門上の事で誰も容喙が出来ぬ。しかし商買上に使わないで人事上にその力を利用するときは、訳のわかった人に聞かねばならぬ。そうしなければ社会の悪を自ら醸造して平気でいる事がある。今の金持の金のある一部分は常にこの目的に向って使用されている。それと云うのも彼ら自身が金の主であるだけで、他の徳、芸の主でないからである。学者を尊敬する事を知らんからである。いくら教えても人の云う事が理解出来んからである。災は必ず己れに帰る。彼らは是非共学者文学者の云う事に耳を傾けねばならぬ時期がくる。耳を傾けねば社会上の地位が保てぬ時期がくる」

聴衆は一度にどっと鬨を揚げた。高柳君は肺病にもかかわらずもっとも大なる鬨を揚げた。生れてから始めてこんな痛快な感じを得た。襟巻に半分顔を包んでから風のなかをここまで来た甲斐はあると思う。

道也先生は予言者のごとく凜として壇上に立っている。吹きまくる木枯は屋を撼かして去る。

十二