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のわき
野分
一个直言不讳的文学老师,在乡村中学碰了一鼻子灰。理想撞上现实的台风,他还能像野分一样坚持自我吗?
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 93,508 字 · 189 页
学問は綱渡りや皿廻しとは違う。芸を覚えるのは末の事である。人間が出来上るのが目的である。大小の区別のつく、軽重の等差を知る、好悪の判然する、善悪の分界を呑み込んだ、賢愚、真偽、正邪の批判を謬まらざる大丈夫が出来上がるのが目的である。
道也はこう考えている。だから芸を售って口を糊するのを恥辱とせぬと同時に、学問の根底たる立脚地を離るるのを深く陋劣と心得た。彼が至る所に容れられぬのは、学問の本体に根拠地を構えての上の去就であるから、彼自身は内に顧みて疚しいところもなければ、意気地がないとも思いつかぬ。頑愚などと云う嘲罵は、掌へ載せて、夏の日の南軒に、虫眼鏡で検査しても了解が出来ん。
三度教師となって三度追い出された彼は、追い出されるたびに博士よりも偉大な手柄を立てたつもりでいる。博士はえらかろう、しかしたかが芸で取る称号である。富豪が製艦費を献納して従五位をちょうだいするのと大した変りはない。道也が追い出されたのは道也の人物が高いからである。正しき人は神の造れるすべてのうちにて最も尊きものなりとは西の国の詩人の言葉だ。道を守るものは神よりも貴しとは道也が追わるるごとに心のうちで繰り返す文句である。