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のわき

野分

夏目 漱石

一个直言不讳的文学老师,在乡村中学碰了一鼻子灰。理想撞上现实的台风,他还能像野分一样坚持自我吗?

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 93,508 字 · 189 页

青空文庫

――わたしのうちへ話なんか聞きにくるものはありませんよ」

「いいえ」と青年は妙な言葉をもって先生の辞を否定した。

「あなたは何の学問をなさるですか」

「文学の方を――今年大学を出たばかりです」

「はあそうですか。ではこれから何かおやりになるんですね」

「やれれば、やりたいのですが、暇がなくって……」

「暇はないですね。わたしなども暇がなくって困っています。しかし暇はかえってない方がいいかも知れない。何ですね。暇のあるものはだいぶいるようだが、余り誰も何もやっていないようじゃありませんか」

「それは人に依りはしませんか」と高柳君はおれが暇さえあればと云うところを暗にほのめかした。

「人にも依るでしょう。しかし今の金持ちと云うものは……」と道也は句を半分で切って、机の上を見た。机の上には二寸ほどの厚さの原稿がのっている。障子には洗濯した足袋の影がさす。

「金持ちは駄目です。金がなくって困ってるものが……」

「金がなくって困ってるものは、困りなりにやればいいのです」と道也先生困ってる癖に太平な事を云う。高柳君は少々不満である。

「しかし衣食のために勢力をとられてしまって……」