轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

あおふくのおとこ

青服の男

甲賀 三郎

「現代」1939(昭和14)年1月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 14,026 字 · 29 页

青空文庫

「自動車で長距離を揺られて、それから若干歩いた上に、戸締りを破ったり、過激な運動をしたものだから、持病の心臓で参ったという訳か」

「そうでしょうね。兎に角、信造のいう事と、アパートの管理人や、永辻のおかみのいう事がピッタリ会いますから」

「えゝと、信造は金曜日の朝、茅ヶ崎へ行くといってアパートを出たんだね。その目的ははっきりしないが、別荘で従兄弟の卓一に会う為らしいと管理人はいうんだね。それから、その夜九時から十時の間に信造は待呆けを食わされたといって、プン/\怒りながらアパートに帰って来た。一方、卓一は当日朝から出かけて、夕方帰って来て、急に信造との約束を思い出して、永辻にむりやりに自動車に乗せて貰って、茅ヶ崎に向った。信造らしい青年が三度茅ヶ崎駅から乗降したのは確実で、一方卓一らしき青年は一回も乗降しておらん。怪しい点は一つもないな」

「只一つ分らない点は、信造が八時頃東京に着いて、アパートに帰るまで何をしていたかという点ですが」

「そいつア別に大した問題でもあるまい。信造に聞けばいうだろうし――別に聞くにも及ぶまいて」

とこういう訳で、この事件はそのまゝになって終った。