轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
がいこつとうのだいぼうけん
骸骨島の大冒険
山本 周五郎
「少年少女譚海」1930(昭和5)年10月~12月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 16,922 字 · 35 页
骸骨島の罠
すると車が横浜を通り過ぎ、程ヶ谷、戸塚とさしかかって来た時である。運転手台に乗っていた、助手の一人が、突然文子の席の方へ躍込んで来た。
「あれ! 何をするんです※(感嘆符二つ、1-8-75)」
びっくりして、文子が、身を起そうとするとたん、怪しい助手は虎のように文子に跳びかかって、肩を抱かえると共に、いやな匂いのする、ハンカチを文子の鼻に押当てた。
「ああ欺された。嘘の電話でおびき出されたのだ、口惜い」
そう思って文子は、どうかしてのがれ出ようと身をもがいたが、鼻に当てられた手帛の厭な匂いを嗅いでいる内に、いつか頭がぼうっとなって、まるで海の底へでもひきこまれるように、気が遠くなってしまった。
「ちびっ子のくせに骨を折らしやがった」
悪漢はそう云うと、麻酔剤の為に眠りに落ちていった文子をそこに寝かして、わめいた。
「さあ、全速力でやってくれ」
自動車は暮れかかる街道を、矢のように疾走した。
骸骨島の罠
それから何時間かたった。
文子はふと我にかえった。見ると小さい真暗な部屋に唯一人寝かされている。
はね起きて、どこかに出口はないかと、手探りではい廻ると、幸い扉口のようなものを探し当てた。