轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
おうそんせんせいげんこうろく
黄村先生言行録
「文学界」1943(昭和18)年1月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 13,786 字 · 27 页
私は、山椒魚を尊敬している。出来る事なら、わが庭の池に迎え入れてそうして朝夕これと相親しみたいと思っているのですがね。」懸命の様子である。
「だから、それが気にくわないというのです。医学の為とか、あるいは学校の教育資料とか何とか、そんな事なら話はわかるが、道楽隠居が緋鯉にも飽きた、ドイツ鯉もつまらぬ、山椒魚はどうだろう、朝夕相親しみたい、まあ一つ飲め、そんなふざけたお話に、まともにつき合っておられますか。酔狂もいい加減になさい。こっちは大事な商売をほったらかして来ているんだ。唐変木め。ばかばかしいのを通り越して腹が立ちます。」
「これは弱った。有閑階級に対する鬱憤積怨というやつだ。なんとか事態をまるくおさめる工夫は無いものか。これは、どうも意外の風雲。」
「ごまかしなさんな。見えすいていますよ。落ちついた振りをしていても、火燵の中の膝頭が、さっきからがくがく震えているじゃありませんか。」
「けしからぬ。これはひどく下品になって来た。よろしい。それではこちらも、ざっくばらんにぶっつけましょう。一尺二十円、どうです。」
「一尺二十円、なんの事です。」
「まことに伯耆国淀江村の百姓の池から出た山椒魚ならば、身のたけ一丈ある筈だ。