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くろふねぜんご

黒船前後・志士と経済他十六篇

服部 之総

服部之総『黒船前後・志士と経済他十六篇』。同一底本的分册已合并为一书。收入:黒船前後、志士と経済、空罎、加波山、咸臨丸その他、汽船が太平洋を横断するまで、黒田清隆の方針、黒船来航、新撰組、せいばい、尊攘戦略史、撥陵遠征隊、福沢諭吉、武鑑譜、望郷、蓮月焼、Moods cashey。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 121,901 字 · 247 页

青空文庫

一八四五年には下院議員ブラットの対日朝通商建議案が提出されて、ビッドルが浦賀へやってきたがまことに穏やかな交渉振で、五〇年代にはいってから、「日本人に対し寛大に失せるの嫌あり」と、あとから叱られている。

ビッドルに罪はないので、カリフォルニアの黄金狂時代が線を画した五〇年代が、アメリカの対日態度を一変させたのである。従前の新市場候補地としての日本に加えて、旧市場しかも久しく英国との競争下にあるシナ市場において決定的な勝利を一挙に奪取するための必要不可欠な前提条件としての日本――横断太平洋汽船のための寄港地としての日本――が新しく認識されたのである。

まず、「ボムベンおよび焼玉を放発して」も日本を開港させずにはおかぬという凄文句の手紙で五〇年代があける――

「……アメリカ通商のためその湊港を開き、かつサンフランシスコより、上海広東に通路すべき蒸汽船のため、松前、対馬、琉球の地に、石炭場を設る趣向を促し、もしその談判を将軍の方および執政が拒むにおいては、日本政府承服に及ぶまで、その都府にボムベンおよび焼玉を放発して、国中の湊港を閉塞し、恨を日本国に晴さん、この意頻りに止ざる所なり云々」