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ぐうたらどうちゅうき

ぐうたら道中記

佐々木 邦

線上閱讀佐々木 邦《ぐうたら道中記(ぐうたらどうちゅうき)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 164,113 字 · 332 頁

青空文庫

それで少くとも夏帽子という問題丈けでは二年寿命が延びたも同じことになるだろう? 最も有効な若返り法は旅行だという君の説も案外一理あるよ」

「恐れ入った。帽子を吹き飛ばされて気焔を吐いていれば世話はない」

「面白いね。汝の夏帽子数えらる。僕は後十か。冗談じゃないぜ」

とお父さんはこの問答を聞いて歎息した。

大阪から下関とは三輪さんの帽子諸共旅程が急に飛ぶようだが、僕達は前回の僕達でなくて又東京から出直して来た僕達だ。春の旅行は僕の不覚の為めに大阪でさゝほうさになってしまった。まさか小川さんの義太夫に中てられたのでもあるまいが、丁度あの晩から熱が出て数日寝込んだ。三輪さんの面倒を見てやるどころか東京駅で三輪さんに迎えて貰うような始末。殊に小川さん御夫婦には一方ならぬ御迷惑をかけた。それで今度の九州旅行にはお供の出来た義理ではないのだが、病源の扁桃腺肥大を取除いて最早大丈夫と保証がついたので、又候田鶴子さんの相役を承って罷り出た。朝特急で東京を立って春の旅行で見知り越しの土地丈けは日のある中に通り、神戸辺から寝て目が覚めると既に下関が近い。闇の間に走った中国筋は先ず九州を一周してから帰途にゆっくり拝見という寸法。