輕鬆讀懂日語經典作品
ja-reading.com
輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。
それから
それから
線上閱讀夏目 漱石《それから》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 172,794 字 · 347 頁
二
代助は茶の間から、座敷を通って書斎へ帰った。見ると、奇麗に掃除が出来ている。落椿も何所かへ掃き出されてしまった。代助は花瓶の右手にある組み重ねの書棚の前へ行って、上に載せた重い写真帖を取り上げて、立ちながら、金の留金を外して、一枚二枚と繰り始めたが、中頃まで来てぴたりと手を留めた。其所には二十歳位の女の半身がある。代助は眼を俯せて凝と女の顔を見詰めていた。
二
着物でも着換えて、此方から平岡の宿を訪ね様かと思っている所へ、折よく先方から遣って来た。車をがらがらと門前まで乗り付けて、此所だ此所だと梶棒を下さした声は慥かに三年前分れた時そっくりである。玄関で、取次の婆さんを捕まえて、宿へ蟇口を忘れて来たから、一寸二十銭貸してくれと云った所などは、どうしても学校時代の平岡を思い出さずにはいられない。代助は玄関まで馳け出して行って、手を執らぬばかりに旧友を座敷へ上げた。
「どうした。まあ緩くりするが好い」
「おや、椅子だね」と云いながら平岡は安楽椅子へ、どさりと身体を投げ掛けた。十五貫目以上もあろうと云うわが肉に、三文の価値を置いていない様な扱かい方に見えた。