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まんようしゅうか
万葉秀歌
斎藤 茂吉
線上閱讀斎藤 茂吉《万葉秀歌(まんようしゅうか)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 213,820 字 · 427 頁
「木幡」は地名、山城の木幡で、天智天皇の御陵のある山科に近く、古くは、「山科の木幡の山を馬はあれど」(巻十一・二四二五)ともある如く、山科の木幡とも云った。天皇の御陵の辺を見つつ詠まれたものであろう。右は大体契沖の説だが、「青旗の木旗」をば葬儀の時の幢幡のたぐいとする説(考・檜嬬手・攷證)がある。自分も一たびそれに従ったことがあるが、今度は契沖に従った。
一首の意。〔青旗の〕(枕詞)木幡山の御墓のほとりを天がけり通いたもうとは目にありありとおもい浮べられるが、直接にお逢い奉ることが無い。御身と親しく御逢いすることがかなわない、というのである。
御歌は単純蒼古で、徒らに艶めかず技巧を無駄使せず、前の御歌同様集中傑作の一つである。「直に」は、現身と現身と直接に会うことで、それゆえ万葉に用例がなかなか多い。「百重なす心は思へど直に逢はぬかも」(巻四・四九六)、「うつつにし直にあらねば」(巻十七・三九七八)、「直にあらねば恋ひやまずけり」(同・三九八〇)、「夢にだに継ぎて見えこそ直に逢ふまでに」(巻十二・二九五九)などである。「目には見れども」は、眼前にあらわれて来ることで、写象として、幻として、夢等にしていずれでもよいが、此処は写象としてであろうか。