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みうらろうじんむかしばなし

三浦老人昔話

岡本 綺堂

線上閱讀岡本 綺堂《三浦老人昔話(みうらろうじんむかしばなし)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 113,637 字 · 224 頁

青空文庫

つか/\と追って出て、刀の柄袋を払いました。

「そこ退け。」

刀に手をかけたと見て、平作をおさえていた駕籠屋や人足共は、あっと悸えて飛び退きました。

「えゝ、おれをどうする。」

ふり向く途端に平作の首は落ちてしまいました。今宮さんは勇作を呼んで、茶店の手桶の水を柄杓に汲んで血刀を洗わせていると、見物人はおどろいて皆ちり/″\に逃げてしまう。駕籠屋や人足どもは蒼くなって顫えている。それでも今宮さんは流石に侍です。この雲助を成敗して、しずかに刀を洗い、手を洗って、それから矢立の筆をとり出して、ふところ紙にさら/\と書きました。

「当宿の役人にはおれから届ける。勇作と半蔵は三島の宿へ引返して、この鎧櫃をみせて来い。」

こう云いつけて、勇作は何かさゝやくと、勇作は中間ふたりに手伝わせて、彼の鎧櫃を茶屋のうしろへ運んで行きました。そこには小川がながれている。三人は鎧櫃の蓋をあけてみると、醤油樽の底がぬけているようです。その樽も醤油も川へ流してしまって、櫃のなかも綺麗に洗って、それへ雲助の首と胴とを入れました。今度は半蔵がその鎧櫃を背負って、勇作が附いて行くことになりました。