輕鬆讀懂日語經典作品
ja-reading.com
輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。
じんがいまきょう
人外魔境
小栗 虫太郎
線上閱讀小栗 虫太郎《人外魔境(じんがいまきょう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 101,713 字 · 205 頁
人外魔境
神踞す「大聖氷」
神踞す「大聖氷」
わが折竹孫七の六年ぶりの帰朝は、そろそろ、魔境、未踏地の材料も尽きかけて心細くなっていた私にとり、じつに天来の助け舟のようなものであった。では、それほど私を悦ばせる折竹とはいかなる人物かというに、彼は鳥獣採集人としての世界的フリーランサーだ。この商売の名は、海南島の勝俣翁によってはじめて知った方もあろうが、日本はともかく、海外ではなかなかの収入になる。ことに折竹は、西南奥支那の Hsifanterritory――すなわち、北雲南、奥四川、青海、北チベットにまたがる、「西域夷蛮地帯」通として至宝視されている男だ。
たとえば、フィリッピンのカガヤン湖で獲れる世界最小の脊椎動物、全長わずか二分ばかりの蚤沙魚を、北雲南麗江連嶺中の一小湖で発見し、動物分布学に一大疑問を叩きつけたのも彼。さらに、青い背縞のある豺の新種を、まだ外国人のゆかぬ東北チベットの鎖境――剽盗 Hsiancheng 族がはびこる一帯から持ちかえったのも彼だ。そうして今では、西域夷蛮地帯のエキスパートとして名が高い。
しかし折竹は、どうも採集人というそれだけではないらしい。