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じんがいまきょう
人外魔境
小栗 虫太郎
線上閱讀小栗 虫太郎《人外魔境(じんがいまきょう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 101,713 字 · 205 頁
しかし、驕魔台のうえでザチを発見したことから、いよいよ「大盲谷」の実存性が濃くなってきた。そうしてこれには、むしろ手も付けられない塩の沙漠よりかも、「大地軸孔」のほうを攻撃してはと、なったのだ。そのころ、大地軸孔探検についての、国際紛争が解決した。英ソ双方とも監視者をだすことになり、英はセルカーク、ソ連は、極氷研究家のオフシェンコという男。また、折竹もセルカークの計いで、この探検に隊長として加わったのである。
沙漠、峻嶮、寒熱二帯の両極をもつアフガニスタン。慓悍無双といわれるヘタン人の人夫をそろえ、いよいよヒンズークシの嶮を越え「パミールの管」といわれる、英ソの緩衝地帯を「大地軸孔」へ進んだのである。いまは、高山生活一か月にまっ黒に雪焼けをし、蓬々と伸びた髯を嶽風がはらっている。
そしてちょうど、カプールを発った五十日目あたりに、温霧谷の速流氷河の落ち口にでたのだ。
「凄い。ここでは、氷だけが生物だ」
牛のミルクを飲み飲み、断崖のくぼみから、幹部連が泡だつ氷河をながめている。氷に、泡だつという形容はちと変であるが、この氷河の生きもの的性質を、説明するのはそれ以外にはない。