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だいうちゅうえんせいたい

大宇宙遠征隊

海野 十三

線上閱讀海野 十三《大宇宙遠征隊(だいうちゅうえんせいたい)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 53,967 字 · 109 頁

青空文庫

だから音というものがない。そうだろう。音は、空気の波である。空気がなければ、空気の波も起らない。だから、音がないのだ。すると、月の世界の上で、どんなにわめいても呼んでも、声はつたわらない。だから、話をするのに、音にかわる何物かを使わなければならない。そこでこの触角が役立つのであります」

なるほど、月の世界には、空気がないから、したがって、音が出ないし、もちろん音がつたわるわけもない。これは困ることであろう。三郎にも、それは分った。

「……で、この触角のはたらきであるが、これは、人間の声に応じて、機械的に震動するようになっている。つまり私がこの兜をかぶり、兜の中でものをいうと――兜の中には空気があるから、声は出ます――すると、その声が、この触角を震動させるのである。つまり、声は空気の震動であるが、触角に伝わって、機械的な震動となって、ぶるぶるぴゅんぴゅんとふるえる。そこで私の触角と、話をしようと思う相手の人の触角とを触れさせておくと、私のいったことばは、例の震動となり、私の触角から相手の触角へ震動が伝わる。その結果、相手の耳のところにつけてある震動板――つまり高声器のようなものさ――が震動して、音を発するのだ。