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だいぼさつとうげ

大菩薩峠4

中里 介山

線上閱讀中里 介山《大菩薩峠4(だいぼさつとうげ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 264,133 字 · 524 頁

青空文庫

まもなく、主膳の寝間へ通されたものは役割の市五郎でした。

「神尾の殿様、逃げました、逃げました、いよいよ逃げ出しましたよ」

「どっちへ逃げた」

「代官町から荒川の筋、たしかに身延街道でございましょう。野郎共を三人ばかり、後を追っかけさせておきましたから、行方を突留める分にはなんでもございませんが、いざという時、野郎共では……」

「よし、後詰はこちらでする。市五郎、其方大儀でも分部、山口、池野、増田へ沙汰をしてくれ、急いで鷹狩を催すと言ってここへ集まるように。表面は鷹狩だがこの鷹狩は火事よりせわしい」

「委細、承知致しました、それでは御免」

市五郎はそこそこに辞して出かけました。それから後の神尾主膳の挙動は気忙しいもので、面を洗う、着物を着替える、家来を呼ぶ、配下の同心と小人とを呼びにやる、女中を叱る、小者を罵る。主膳がやっと衣服を改めてしまった時分に、この屋敷の門内へは、もう多くの人が集まりました。

「おお、おのおの方、大儀大儀、市五郎からお聞きでもござろう、近ごろ珍らしい鷹狩、獲物に手ごたえがありそうじゃ」

「神尾殿の仰せの通り、近頃の雪見、それゆえ取る物も取り敢えず馳せつけて参った」