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しんしょたいこうき

新書太閤記

吉川 英治

線上閱讀吉川 英治《新書太閤記(しんしょたいこうき)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 190,406 字 · 381 頁

青空文庫

ぶしつけなと、直ぐ自分の驚き声をたしなめたが、意外とせざるを得なかった。

「返辞を待つぞ」

「はい。いずれ……」

と、だけで、又右衛門はその日は暇をつげて出た。――どうしてとか、どういうわけでとか、問いたさは山々だったが、主筋の人だけに、根ほり葉ほりもできなかった。

帰ってくると、彼の妻は、待ちわびていた。又右衛門からはなしを聞くと、妻のこひは、又右衛門が即答せずに帰って来たのを、むしろ難じるように、

「おうけなされませ。よいおはなしかと私もぞんじまする。縁事には総じて時というものがありますし、こうまでに、藤吉郎どののおはなしが重なるのは、よくよく宿世からの縁も浅からぬことと思われまする。主筋のお声がかりゆえ、よんどころなく遣わさねばなどとお考えあそばさずに、その主筋のお方すら、仲に立って口をおきき遊ばす程、藤吉郎どのには、どこか見所があるのでございます。……あしたにもどうぞご返辞を先様へなされますように」

「だが、寧子の胸も、一応訊いてみねばなるまいが」

「それはいつか彼娘が申したではございませんか」

「ム。……じゃがあの折のとおりな気もちで、今もいるのか」