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しんしょたいこうき

新書太閤記

吉川 英治

線上閱讀吉川 英治《新書太閤記(しんしょたいこうき)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 190,406 字 · 381 頁

青空文庫

大工や石工の棟梁とはいえ、みな扶持取りで、織田家の工匠部に属するものであるから、職方の支配役たる彼らの家は、みな贅沢な居宅を構え、婢妾を蓄えて、藤吉郎の今住んでいる桐畑の中の小屋敷などとは、比較にならないほど堂々としていた。

彼は、一軒一軒、門をたたいて、まだ眠っている外から布令て歩いた。

「集まれッ。集まれッ。御工事にたずさわる輩、一名のこらず、今暁寅の下刻までに、御城内の普請場に勢ぞろいせよ。万一、時遅れたる者は、一切放逐するぞ。――すぐ職方へ申し触れて馳せつけよ。――君命であるッ。君命をもって申しつけたぞ」

次々に、こう伝えて、やがて彼の駒が、汗に濡れた毛並から白い湯気をたてながら、清洲城の濠際へ来た頃には、ちょうど東の空が明るくなりかけていた。

彼は、城門の外へ駒をつなぎ、一息つくと、やがて唐橋の口に立ちふさがっていた。手に太刀を抜き放ち、くわッと射るような眼をして、立っていた。

暗いうちに起された職方の棟梁たちは、何事が起ったかと、各※(二の字点、1-2-22)の下職を牽いて、次々にやって来た。

藤吉郎は、それらの者へ、

「待て」

と、一応、唐橋の口で堰止めてから、名前、職場の位置、下職や人足の頭数など、いちいち点呼してから、