輕鬆讀懂日語經典作品
ja-reading.com
輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。
しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
線上閱讀吉川 英治《新書太閤記(しんしょたいこうき)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 176,911 字 · 353 頁
おれなんざ、こう見えても、御城内から格別なお手当をいただいて、乱波(敵国に潜入する第五列)もやれば、隠密もやる。しかもそのお頭だ。この間、伊勢路でやられた犬山の中川勘右衛門を手にかけたのも、何をかくそう、この三蔵様だ。……それにつづいて、きのうから昨夜にかけては、小荷駄に千両余りの金箱を積んで、お蔵役人ふたりと、池田家の御老臣と、かくいう俺と四人して、その黄金をみんな犬山城の城下の奴らへ、バラ撒きに行ったんだから、豪勢なものだろう。それもたッた、一日半夜に撒き散らしたのだ」
と、まるで自分の金でもあるように、鼻うごめかして――
「犬山城の侍どもは、主人が変死したので、後の始末と、葬式の揉め事にばかり気をとられていやがる。その隙に、池田の御老臣やおれ達は、城下の町人、町に住む野武士、それからお城の番士とか足軽なんぞの気のきいたやつらを選って――どうだと、黄金をにぎらせて歩いたのだ。もとよりタダ遣るわけのものじゃあねえ。こっちの方策をのみ込ませた上にだがね……」
さすがの酔っぱらいも、少し喉が渇いてきたらしい。不意に台所へ立って、竹柄杓からガブガブ音をさせて水を呑んで戻って来た。