輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

しんしょたいこうき

新書太閤記

吉川 英治

線上閱讀吉川 英治《新書太閤記(しんしょたいこうき)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 180,256 字 · 361 頁

青空文庫

故郷もとには、母もおり、明智城もあって、食客をしなければならないような境遇では決してなかったが、何分にも、恵那郷の山地では、読みたい書物を手に入れるのもままにならないし、それに、刻々と進みつつある文化に遠かった。

いや、そういうよりも、十兵衛光秀の内に燃えている青年の慾望に、恵那の明智城は、余りに小さく、余りに文化の光や、時勢のうごきに、遠すぎたのである。

叔父の光安も、よく、わが子の光春に向って、

(ちと、十兵衛を見習え)

というほど、彼は謹厳で、勉強家だった。

ここへ身を寄せる前にも、すでに十兵衛光秀は、京畿のあいだから、山陰、山陽の地方など、隈なく旅して来た。――近ごろ多い武者修行の群に伍して、知識を求め、時代の流れを見、生活の中に、進んで苦しみを迎えることもして来たのである。

わけて、泉州堺に止まって、鉄砲を研究して来たことは、逸はやく、この美濃の国防と兵制に多大な貢献をしていた。だから叔父光安始め、誰もが、年はまだ若いが、すでに老成の風を備えている新知識の秀才として、尊敬を払っていた。

「十兵衛どの、何か、拙者に御用だそうですが」

「お、弥平治どのか。