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いちかわくめはち

新編 近代美人伝 (下)

長谷川 時雨

線上閱讀長谷川 時雨《新編 近代美人伝 (下)(いちかわくめはち)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 138,172 字 · 277 頁

青空文庫

という、便りをきかせてくれたものがあったのです、ええ拵らえものですもの、でも、驚きました。」

さまざまな手配をして、ようやく分明にしたのだといって、

「美しい人に似ているといわれた心地よさから、つい名を騙ったというのですの。その子供も、別段わるい心でではなかったが、ふと欣々の子だといったら案外大切にされたので、一度口にした効果がわすれられなかったからだと言う訳なの。」

けれど、厭な思いもしたし、かなり迷惑もした。人をもって警察の力も借りて、後々そういうことのないようにしてもらいはしたが――

「ほんとの子ならばしかたがないが誤伝て、いやなものねえ。」

白い袖の振りを、指輪の手でしごきながら話していたが、突然白い襦袢の袖をひっぱりだして、急いで眼にもっていった。その瞬間、たもちかねたような、大つぶの雫がこぼれるのを見た。

まあと、深く息をのんで、感動を現わし示したのは合客たちだった。浜子は黙して眼鏡をずりあげていた。わたしも気の毒さに面を伏せているよりほかなかった。

その間に、電話の鈴がひびいて取次がれた、彼女は輝く手でまぶたをおさえながら、

「あ、大臣の、尾崎さんの夫人からなら、どうか明日御覧にお出下さいまして。