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げんだいてつがくこうわ

現代哲学講話

戸坂 潤

線上閱讀戸坂 潤《現代哲学講話(げんだいてつがくこうわ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 268,337 字 · 522 頁

青空文庫

それと全く平行して、一系列の諸制作を順々に点検して見ると、そこには一種の暗黙な批評――可能的・潜在的・批評――の理論的発展が横たわる。だから優れた作者は、――尤も之は何も文芸には限らない、科学的理論に於てもその通りだが、――くだらぬ批評に対して下手に泥仕合などをする代りに、次の制作自身によって実質的に答えることを知っている。――所謂模写や改釈(複数のモナリザや多数のファウスト劇等々)は、こうした一種の批評としての制作の意味を持つと考えられるべきではないだろうか。

制作の目的は云うまでもなく、文芸財の何かの意味での消費のための生産をなすことにあると云って好い。では批評――鑑賞――の目的は何か。一方に於て制作を統制し、他方に於て鑑賞自身を統制することがその目的である。それは当り前なことである。

で批評は、肯定的に又は否定的に、制作の動機を具体化し展化せしめる。この際に於ける批評の任務は、肯定的な一面では、まだ見出されず又は忘られているものを発見し、現に発見されているものを促進し、まだ発見されるに至らないものを要望することであり、これに反して否定的な一面では、すでに見出されていたものを黙殺し、現に見出されているものを拒否し、まだ発見されないものに就いて予め警告を与える、ということにある。