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げんだいてつがくこうわ

現代哲学講話

戸坂 潤

線上閱讀戸坂 潤《現代哲学講話(げんだいてつがくこうわ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 268,337 字 · 522 頁

青空文庫

すでに前から、大西祝や桑木厳翼の諸教授の手によって、多少とも独特さを持った思想の科学となりつつあった科学的哲学は、西田幾多郎博士が京都帝大に位置するようになってから、次第にその生長が具体化して来たが、それが大戦の直前後には決定的なものとなって来たと考えられる。

一体哲学は技術的な契機と思想的な契機とが兼ね備わっていなければ哲学ではない。使って普遍的に役に立つ範疇と、社会的にも相当な勢力を持てば持てる積極的な世界観とがなければ、哲学は無いと同じである。で哲学の存在が、こう云った意味で、単にアカデミーの哲学自身の温室に於てばかりではなく、とにかく一般文化の外気の中で、客観的な意義を実際に持つことの出来るようになったのは、主に西田博士の思索力によってであったと云っても云い過ぎではないだろう。実際、西田博士の一貫した哲学的諸労作は、諸文化にとっての必要性を充すことの出来た、わが国に於ける最初の、そして最も大きな、記念すべき存在である。それ迄の哲学は、――或いは其の後のもそうかも知れないが――少し極端に云えば、無くても一向困らない玩具のような哲学だったのである。