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げんだいてつがくこうわ

現代哲学講話

戸坂 潤

線上閱讀戸坂 潤《現代哲学講話(げんだいてつがくこうわ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 268,337 字 · 522 頁

青空文庫

である(嘗て博士自身もそう語っているのを私は直接聞いた)。西田哲学の問題は常に、この意識の問題であるか、又はこれが延長された問題に外ならないことを、まず第一に注意せねばならぬ。最もよく読まれた『善の研究』も、学術的精髄と云えばその直接経験に就いての説にあったし、『自覚に於ける直観と反省』は又云うまでもなくそうであった。かくて西田哲学は意識の問題から出発する。尤も意識の問題から出発することは無論、必ずしも意識の問題に止まることではない。実際、後期の所謂西田哲学――「場所」以後の西田哲学――は、意識の奥底に、もはや意識でさえない処の、もはや有ではない処の、底なき無を想定するから、その問題が意識の範囲内に限られているとは必ずしも考えられない。所謂意識の作用としての働くものから、意識作用をも自分の上で成立させる処の見るものへまで、問題を展化したこの哲学は、すでに意識の問題を立派に止揚して了ったかのようにも見える。だが夫が結局に於ては決してそうでない証拠には、之と時を同じくして、最も普遍的な範疇として、ノエマ・ノエシスという一対の概念が使われるようになって来たのである。