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げんだいてつがくこうわ
現代哲学講話
戸坂 潤
線上閱讀戸坂 潤《現代哲学講話(げんだいてつがくこうわ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 268,337 字 · 522 頁
云うまでもなく之は、フッセルルの純粋意識の現象学が用いようとする処の根本概念であった。こういう根本概念が使われ得る限り、吾々は西田哲学をば、意識現象を完全に踏み越えたものをも取り扱うことの出来る程に高度の、併し矢張り一つの現象学だと呼ぶことが出来る。今日にまで一貫しているその直接経験説は、元来マッハ的なものであるが、それがこの現象学的本質を好く云い表わしている。
フッセルルの現象学を踏み越えた現象学として、わが西田哲学を性格づけることによって、その様々な他の特色を指摘することが出来る。例えば西田哲学が、カントの批判主義の根本精神を継承すると主張出来るのは、その重な点である。なぜならこの主張は、カント的批判主義の内にも、現象学的精髄を見出せるということに他ならないからである。――で、西田哲学は最も高度の現象学でなければならない。之が西田哲学の一般的な方法となるのである。
その方法が高度の意味にしろ現象学的であるということは、一般的に云って、事物が凡てその本質関係に於て分析され区別されなければならぬということである。と云うのは、そこでは諸事物が、超歴史的な場処に於て根本関係を与えられねばならぬということである。