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つたかずらきそのかけはし

蔦葛木曽棧

国枝 史郎

線上閱讀国枝 史郎《蔦葛木曽棧(つたかずらきそのかけはし)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 335,908 字 · 669 頁

青空文庫

では輿の中のあの女が、荒玉梟帥の嫁なのかしら? おやドンドン行ってしまった……」

この時戸外から部屋の戸を、ドンドン叩く音がした。

鳰鳥はハッとした。とたんに法術が破れてしまった。

「姫よ、姫よ、戸を開けてくれ」

それは城主の声らしかった。酒に酔っているらしい。

鳰鳥は仰天し急いで寝台に俯伏せになり、頭から氈を引っ冠った。

ガチンと錠の破れる音、ギーと戸の開く音がした。

ドタドタとはいって来る足音がした。

「これこれ姫よ、どうしたものだ。俺を恐れる必要はない。錠をおろすとは驚いたな。それはそうといい気持ちだ。獣人どもをハメてやった。馬鹿な奴らさ、あいつらはな。換え玉を掴んで行きゃあがった。姫よ、お前だと勘違いをして、鳰鳥とかいう里の女を、戴いて帰って行ったものさ。アッ、ハッハッハッハッ、間抜けた奴らさ」

鳰鳥の嘲笑

城主は寝室へはいって来、寝台の縁へ腰を掛け、さも愉快そうに喋舌り出した。

「姫よ姫よそうは云っても、お前は随分危険だったのさ。黄泉の岩根の獣人ども、お前をくれって云うものだからな。うんそうだよ女房にな。これには私も参ってしまった。くれないと云えば仇をする。