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つうぞくこうぎ れいこんふめつろん

通俗講義 霊魂不滅論

井上 円了

線上閱讀井上 円了《通俗講義 霊魂不滅論(つうぞくこうぎ れいこんふめつろん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 75,415 字 · 148 頁

青空文庫

して生じたるかを知ることが肝要であります。もし、われわれの霊魂は父母から伝わるとすれば、父母の霊魂はいずれより湧き出でたるや、父母の父母はいかん、そのまた父母はいかんなどとさかのぼりて、結局、人間の祖先はもちろん、天地万物の本源、実体いかんを究め尽くさねば、霊魂問題は分からぬことになります。ゆえに、その問題は宇宙の大問題でありて、鹿島の要石と同じく、底の知れない問題である。いな、要石の底は知れても、この問題だけは知ることがむつかしい。かかる広大の問題たるにもかかわらず、俗物連中は一、二の比喩を挙げ、一言半句で説き去りて、大いに分かりたるようにきめこんでおるのは、諺にいわゆる「盲人蛇におじず」と申すものでありましょう。もし、果たしてそのくらいにたやすいことでこの問題が分かるようなら、東西の学者が数千年の久しき、思いを労し心を苦しむるはずはない。必ずや、早い昔に分かってしまうはずであります。俗物連中も、定めて孔子の言葉を記憶しておりましょうが、「いまだ生を知らず、いずくんぞ死を知らん」といわれました。実にその言のごとく、死後のことを知る前に、生時のことが分からねばなりませぬ。