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つうぞくこうぎ れいこんふめつろん

通俗講義 霊魂不滅論

井上 円了

線上閱讀井上 円了《通俗講義 霊魂不滅論(つうぞくこうぎ れいこんふめつろん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 75,415 字 · 148 頁

青空文庫

第二三回 世界の道理は人知をもって窮め尽くし難きこと

唯物論者は神か仏でなき限りは、死後の世界の有無が分かるはずはない。しかるに、自らその有無を実験せずして断じてなしと定むるは、空想といわずしてなんと申しましょうか。すべて実験の力の及ばざるところは、これをなしとするもありとするも、みな空想に相違ない。よって、唯物論者が唯心論を空想と評することすらも、やはり空想であります。もし、空想の点より比較すれば、唯心も唯物も、いずれも負けず劣らずの空想と申してよろしい。それのみならず、実験上の事実も精密に論ずれば、これまた空想の臭味を脱しますまい。例えば、従来の経験によりて、明朝六時に太陽は必ず東天に再現すると定めても、その一夜のうちに天体上に不時の変動あらわれて、明朝六時に日の出を見ざることになるかも期し難いとすれば、これも空想となります。また、目を開きて紙を見て白いと判断するも、視覚の不完より、かかる色を現ずるであろうと思えば、その判断もまた空想となります。ゆえに、ただ一概に空想はいけないとして排斥することはできませぬ。

第二三回 世界の道理は人知をもって窮め尽くし難きこと

世俗はもちろん、学問上にも空想を要するゆえんは、世界の事物、いちいち人知をもって知り尽くすことあたわざるを見て、なお一層よく分かりましょう。